モニター水槽 納品経過~(2/3)~
水草水槽・えびetcブログ 2015年11月16日
モニター水槽の経過です。
設置からおよそ1週間。
濁りは落ち着いてきました。
セット初期に起こる現象を何となく述べてみます。
目視で最も気付きやすいのが油膜です。
それは大抵が見た目上では油のように、指で触れると割れるタイプの油膜(鉄バクテリア)です。
皆さまも経験お有りでしょう。
この油膜はセット初期等、水草に分解されずに行き場を失った鉄分の集合体です。
窒素やリンと比べ、コケ発生の直接的な原因とはなりませんので、鉄バクテリアによる油膜はまったく気にしなくても大丈夫です。
鉄バクテリアは安定した水槽でも水草のトリミング後に発生することもあります。
ほどなくすればトリミングした水草が脇芽を出し、再び成長するときには消えていますからやはりシカトしていて大丈夫です。
これとは別に指で触れずとも白い塊となって水面に漂う膜は鉄バクテリアではなくタンパクや脂肪によるものです。
こちらも本来は水草に吸収されるものですが、やはりセット初期に現れることがあります。
状況によってはセット初期からずっと放置していてもうまく安定することもありますが、この膜が発生しているときは水換えのサインと捉えた方が無難です。
セット初期は水草が根を張っておらずろ過バクテリアの定着もままならない、水質浄化の準備が未完成な状況なので油膜をはじめとしたトラブルがしばしば発生しますね。
この辺の話は「油膜」「セット初期」等で、ウェブで検索すると似たような内容が散見されてつまらないので、ここでは私なりのセット初期~水質安定化までの期間を有効に使える方法を具体的に掘り下げて述べたいと思います。
大したことではありませんがご容赦ください。
すべての機械をセットし、レイアウトもセットして後は水を作りながら水草の成長を待つところまで来たら種水を入れます。
これは至ってポピュラーなことですが、調子の良い水槽から水を抜き、セットしたての水槽へ移し生きたろ過バクテリアの働きで立ち上げを速めるのです。
ちなみにこの水はおよそ7本ほどのえび水槽それぞれから抜いたものです。
水槽にはそれぞれの環境があり、その各環境に適したいくつものバクテリアが一同に会したこの袋には夢が詰まっています。
その夢袋を立ち上げ中の水槽へ入れ、『おれここの水槽気に入ったよ』とか『おれ向いてないわ』とか中へ放流されたバクテリアたちに住居としての是非を問うのです。
こちらとしては少しでも多くの種類に残って水質浄化してもらいたいですからね。
最終的に残ったバクテリアがこの立ち上げた水槽に適した住民ということになります。
さらにブログの途中でセット初期は水草が根を張っていない~と云いましたが、根を張っていない期間はCo2の添加を始めるよりもまずはバクテリアの定着を最優先にしています。
なので初期はCo2を添加せずエアーを供給し続け、O2をバクテリアへ供給します。
大抵の水草は相応の光があれば枯れることはありませんから。
Co2を与えなければ絶対にいけないわけではないので、バクテリアが定着するまでの間は水草のことは二の次としています。
セット初期から日中にCo2を入れ、夜間のエアレーションも行いつつ立ち上げるやり方が一般的に推奨されていますが、どうなんでしょうか。
私はどうせ水草が根を張っていないのでバクテリアが繁殖するまでの間はCo2を添加せず、種水の中にいるバクテリアたちの数を増やしてから添加した方が良いのではないかと思うのです。
葉から成長する有茎草メインのレイアウトでしたら一般的に推奨されているセット初期からのCo2添加は有効かと思いますが、ロゼット型や根からの栄養吸収に依存している水草を多用している場合は、その限りでは無いと思います。
植栽している水草の種類と量に応じてCo2とエアーを使い分けるのが良いのではないかと。
水温が高い、あるいは夏場で無ければCo2の添加によるバクテリアの酸欠に気を遣う必要は無いかもしれませんが、ことセット初期に関しては推奨されている立ち上げ方に対してはどうにも神経質になってしまいます。
とにかくバクテリアを繁殖させることが先ず第一ではないかと思うのです。
そのバクテリアを繁殖させるには酸欠というリスクを回避する為にも初期にCo2は入れるべきでないんじゃないかと。
2つ同じ水槽・同じ内容物を作り、片方にはセット初期からCo2を。
もう片方にはエアレーションのみを2週間くらい、その後Co2を。
両者の水草の成長具合と水の透明度、コケなどの有無を比較し、どちらがセット初期から水質安定までを短い期間で達成出来るかを実験したいと思います。
予想の範囲で理詰めしていても信憑性はありませんね。
論より証拠ということで必ずやレポートします。